赤外線調査
依頼者に結果を可視化
ある築古の公共施設。過去に複数の事業者が雨漏り検査を実施して、その度に工事をしてきたが雨漏りは一向に治らなかった。そこで赤外線サーモカメラを通して建物をのぞいたところ、侵入箇所を示す青い筋がさらに複数見つかった。
赤外線を診断に使うメリットは3つある。
1つは非破壊で、再現実験をしないで検査できることだ。サーモカメラを使えば壁の中にある水の通り道を見つけることができる。雨が降った後1週間程度であれば水が壁の中に残るので、撮影すれば温度差でわかるのだ。ただし、時間の経過で水と壁の温度の差がなくなってしまうので、そこで画像解析が必要となる
「画像データの中で、温度差の範囲を細かく変えていくと、微妙な温度差でも見つけられるんです。2度未満でも鮮明にわかります」
また、結露を原因としたそもそも雨を原因としない漏水も見つけられることも特徴だ。
2つ目が雨漏りの複数の経路を探すことができることだ。漏水の原因は必ずしも1カ所とは限らない。そして、建物が大きくなればなるほど、1部分に水を掛ける再現実験では対応できなくなる。サーモカメラは遠くから俯瞰的に見ることができるので、原因が複数箇所であることが分かるのだ。
3つ目が依頼者にも「見える化」できることだ。一般的に専門的な診断になればなるほど原因の説明は難しくなるが、この診断方法であれば、診断者が見ている画像と一緒のものを見せ、説明することができる。そのため、依頼者からの信頼を得られやすい。
スタッフブログ
近日公開